平成29年 年頭所感

  新年あけましておめでとうございます。

 昨年は当会に新しい準会員を2社迎えることができました。現在の会員数は26社2団体となります。2年前に当会が「日本羊毛紡績会」が「日本羊毛産業協会」に名称変更した意思に基づき、羊毛原料商社からアパレル企業まで、ウールを取り扱う企業が集まり、日本においてのウールの普及に向けて協議し羊毛産業の団体として繊維業界の各団体と足並みをそろえて、政府に対しても要望・意見を提出してまいりました。

 日本における羊毛の生産量は国内繊維生産量のわずか1%台になりましたが、当協会の会員企業においては、世界に評価される品質の商品を製造しております。今後ますますグローバル化が進み、広域経済連携により関税という障壁もなくなる方向になれば,確かな物作りによる安全・安心・高品質な日本製に繊維商品はもっと多く海外市場にでていくことであると確信しています。

 しかしながら羊毛相場は平成22年に高騰して以来、下がることはなく徐々に上昇しています。昨年においては円高基調もありましたが、年末からの円安の進展が不安材料であります。

 主要衣料繊維の中ではもはや高級原料であるという認識を持ち、さらなる機能性・快適性を追求しながらの羊毛(ウール)の利点をアピールし羊毛産業の基盤を強化していく所存です。           

 

平成29年1月1日    

日本羊毛産業協会  会長  長井 渡