会長ごあいさつ

 

日本羊毛産業協会会長  富田 一弥

 

 

日本羊毛産業協会は、本部を大阪に置く羊毛工業に関係する企業の業界団体です。大正9年に設立された日本羊毛工業会を前身とし、その後昭和23年から平成27年3月までは日本羊毛紡績会と称していました。現在の会員数は、36社2団体(理事会社4社1団体、正会員企業24社1団体、賛助会員企業6社)であり、羊毛産業に関わる企業(原料商、紡績、商社、機屋、染色加工業、原毛産出国日本支社、各種団体等)が会員になっています。

 当会は、会員相互間および関連業界との親睦を図り、もって羊毛産業の興隆発展を期することを目的として活動しております。

 また、当会は、経済産業省等関係機関・経団連(各種団体連絡会)・日本繊維産業連盟等の各種団体に加盟しております。そして世界の羊毛産業の団体であるIWTO(国際羊毛繊維機構)の日本の唯一の加盟団体であります。2023年5月に39年ぶりに日本、京都においてIWTO総会を開催しました。

 情報連絡・折衝、羊毛製品の製造及び加工技術に関する調査・研究究、通商問題・環境安全・税制・労務関係をはじめとする政策課題に関する調査及び折衝、その他羊毛業界発展のための各種事業の企画・運営等、あらゆる分野で会員会社へのサービスを行っています。

近年の気候変動など人類の持続性に対する危機感が増す中、2015年9月に「持続可能な開発目標(SDGs)」が国連で採択され、気候変動対策の新たな国際ルールであるパリ協定が2016年11月に発効されるなど、地球規模での持続可能性の追求が期待されています。この中で、天然素材で太陽光・水・牧草・新鮮な空気により育まれ、再生可能で土にかえるサステナブルなウールの価値に対する認知を高めるとともにその消費を促進することはグローバルでの社会的課題の解決のために不可欠なものとなってきたといっても過言ではないでしょう。

 これからも日本の羊毛関連企業の結集を推進するとともに、より良い製品作りを通じて日本及び世界の社会に貢献できるように努めてまいる所存ですので、日本羊毛産業協会へのご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。