世界28か国・300名超が参加する国際的な羊毛業界の祭典
2025年5月20日〜22日、フランス北部の都市リールにて第94回IWTO総会が開催され、日本羊毛産業協会から参加いたしました。今回の総会には世界28か国から170社を超える企業関係者・業界パートナーが参加し、総勢300名を超える来賓が一堂に会する盛大な会合となりました。
持続可能性が全体テーマに
今総会では「ウール業界の持続可能な未来とイノベーション」が主要テーマとして掲げられ、各セッションを通じて以下の重要な議題が議論されました。



1. ウールインテリアの可能性
ウールの断熱性・吸音性・調湿性・難燃性などの優れた自然特性を活かした建築空間への応用が注目されています。欧州では「サーキュラーインテリア」の潮流の中で、環境配慮型素材としてのウール需要が高まっています。
2. ヨーロッパ産ウールの地域ブランド化
フランス・スペイン・イタリアなどでは、地理的・文化的特性を活かした高品質ウールの生産が進められ、トレーサビリティの強化とともにQRコードによる追跡情報の付与なども実施されています。
3. 契約・仕様の標準化とデジタル化
国際取引における信頼性向上のため、契約書のデジタル化や「RWS(責任あるウール基準)」などの第三者認証の重要性が強調されました。

開会式の最後には今後の羊毛業界を背負うヤングプロフェッショナルが紹介され、日本からも元廣株式会社の元廣祐大常務が各国の次世代リーダーと共に紹介されました。
